水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

味わいある人生の扉

小学校の道徳の時間に出された課題


それは、ある美術館でのこと、もう閉館だなと
いう時間に来たお客を断った後に、もう一組の
老人二人が来館したのです。


二人は夫婦で、奥様の方は、どうしてもこの美術館
に来たかったとのことで、遅れてしまったのは申し
訳ないが、何とか観覧させて貰えないかとの申し出
でした。


夫の方が、実は妻はもう余命もなく、ここで観られなかったら
二度と観ることは出来ないと、何とかなりませんかと、懇願し
たのです。


★寄せては返す波、昨年掲載したものです。千変万化する自然は味わいの塊ですね。



さあ、皆さん、どうしますか、観覧して貰いますか?いや、
やはり規則だから、帰って貰いますか?と


この課題に対して、議論沸騰したのかと言われれば実はそうでも
なく、あっけない程、彼らの答えは共通していたのです。


それは・・・・、


上に聞く


でした。


道徳の時間ですから、この二人を美術館に入って貰うか貰わないか
というより、このようなシュツエーションを頭に描き、何が最良か
と、議論沸騰することがこの授業の目的でしょう。


でもそうは成らなかった、いとも簡単に、上記の答えが多かったのです。


この答え、正しいのだとは思います、でも、何か味気ないのです。


何故、もっと格闘しながら、オリジナルな意見が産まれないのか、


これは、味わい有る人生への扉のような気もする設問とも思いましたが・・・、



最も、記事にならない場面で、色々意見も出たのかも知れませんが、
それは分かりません。



人生を味わう、その蕾は誰もが備えているだろうに、自らその蕾を摘んで
しまう、しかもそれに気づかないで大人になっていくのかも知れません。


この老夫婦を、何とか入れてあげられないかな、ねえ、どう思う?って
議論沸騰する場面を、先生も求めていたのかも知れませんね。