タンポポと私
会社の駐車場の脇、コンクリートで土は見えない場所に、タンポポがいつの間にか咲いて居ました。
何処からか種が飛んで来て、ここに落ちたのでしょう。人生で言えば、運の悪い生まれとでも言うのか、与えられた環境で必死に命を繋ごうとする力を感じます。
私 何処から来たんだい?
タンポポ 玉川の方から
私 玉川の方が良いよね
タンポポ 風が吹いていてさ、逆らえなかったんだ
私 仲間はいたのかい
タンポポ 居たさ、でもわからないよ
私 君をそこから動かすことは出来ないな、ごめんよ
タンポポ いいよ、動かしたら死んじゃうから
でも頑張るよ、ここが定めだからね
私は、ホースから水を少しずつ流しながら、彼に与えた、黄色い花はその瞬間きらきらと輝いた。
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