水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

マリちゃんはマドンナとなった

60年ぶりのクラス会と書きましたが、正確には56年ぶりです、余り変わらない?、ですか、しかしここは正確に。


マリちゃんは、68歳になって居ました、当たり前か、クラス会ですから。


全員同じ年には違い有りません、年の確認など必要はないです・・・・、しかし。


若い!!、何とまあ違うのでしょうか、これは下町の山の手の違いだけでは説明のつかないこと、同じ年月を生き、同じ紫外線を受け続け、人には語れないような苦労も有ったろうに、マリちゃんは、違いました。


あれからどうしたという話、マリちゃんは、自分の希望を叶えたのでした、当時のJALのシュチュアーデスとなって居ました。凄い!!、何と言っても50年位前の話です、大変な難関を突破したのですね。


元悪がき達が、他の同級生の元女子を見ながら、何でこんなに違うんだと!!、違うよな全然!!と、色気あるもんなまだ、と、勝手なことを言いつつ、マリちゃんはアイドルから、元悪がき年寄り達の、マドンナとなったのでした。


何に!!、昔マリちゃんを振ったって!!、酔っぱらった悪がきの一人が、そんな妄想をしゃべりはじめました。マリちゃんはそれを聞きながら、笑顔のまま言いました、


「そうだったわよね、覚えていないけど」


それを言った悪がきは、驚きの顔と共に、酔いが一辺に覚めてしまったのでしょう、ネクタイを緩めながら、大きなため息をついて居ました。


後、どれくらい逢えるのか、それはマリちゃんだけではなく、この仲間たちにです、そんなことを考えながら私は、マドンナの背中を見送りました。