水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

人生を教えられた記憶 1

紀州大台ケ原からの眺めです。



兄貴の友人の話です。これは長く成りそうです、しかし書き置いておきたい話ですのでこの機会にと思いました。


私は、この先輩の生き方に、心から影響を受けました。しかし、そんなに親しい訳では有りません、何せ私より12歳年上でしたので、大人と子供だったと思い返して居ます。


先輩が我が家に訪れ出したのは、先輩が大学生の時、つまり兄貴と同級生、私は小学生だった。いつも来るのは夜中で、目的はマージャンでした。面白そう!!と思ったのですが私は眠くて眠くて、でも私が起きる頃にはもう居ませんでした。


大人だなあ!!、それが私の感想でした。大人って、夜中を生きる人達、そんなイメージを持っていたのでしょう。


先輩は、大学を卒業の後、ある証券会社に就職しました、当時飛ぶ鳥を落とす勢いのあった証券会社でした。その頃私は中学生でした。


先輩の故郷は、紀州熊野という所、それも山奥の山奥で、後で私も訪れるのですが、本宮大社と言う、熊野三山の一つが鎮座している村でした。


それからしばらく時間が過ぎました、私も社会人となり、しかし未だ実家住まいでした。有る日、その先輩が家に訪ねて来たのです、用事は私の親父に相談があるとのこと、非常に厳しいお顔をされていたことを私は今でも記憶して居ます。


何の相談だろうか(その頃既に先輩は結婚されていてお子様もいらっしゃいました)、親父も真剣な顔で話を聞いて居る、私はそっと隣の部屋で、静かにして居ました。


先輩 お父さん(先輩は親父をそのように呼んで居ました)、私の迷いを聞いて下さい、
   どうして良いか真剣に悩んで居ます。


親父 どうしました、仕事のことですか?


先輩 いや、母のことです。


親父 お母様がどうかされたのですか?



続く・・・。