水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

癌という病、その治療の発達&人生観と死生観

樹木希林さん、5年前に全身転移を告白されました。


全身転移と聞くと、聞いている方は、ああもう駄目なんだなと勝手に思います。でも実際にはなかなか死なない、そして彼女は冗談でこのように言います。


死ぬ死ぬ詐欺みたいと



私事で申し訳有りませんが、私は平成28年3月に癌が見つかり、その大きさにお医者さんは驚き、何を血迷ったのか(多分経験値と思います)、私の余命を告げたのでした。


私が聞いても居ないのに余命を聞かされた私、その日のその後のことは覚えて居ません。


余命二年、この二年があっという間に過ぎました。今年の3月を越えた時に、ほんの少しほっとした私がおりました。余命を告げた医者の知識より、医学医療の発達の方が勝っていたのかも知れません。



全身癌という病名は多分有りません、彼女は、全身に癌が転移している状態を、そのように表現したのだと思います。


現代医学は発達しています。特に転移に対する治療(放射線、重量子線、陽子線)、これら放射線治療は発達し、これらの放射線を、ガンマーナイフ(ピンポイント療法)とか、転移した部位に放射線を当てて、治していくことが出来て来ました。


私はまだ、これらの治療を受ける段階には入って居ませんが、これから受けることはないとは言い切れません。



死ぬ死ぬ詐欺、そんな言葉が出てしまう、初期診断でもしかしたら脅かされて、もう駄目なんだと思いこんだことが原因かと感じます。


そして実は、なかなか死なないということも分かって来ました、それは上記したように、目覚ましい医学の発達が背景にあると思って居ます。


しかし、その癌の部位によっては、あっと言う間の癌もあるようです。それは多分、転移のスピードの速さと、転移した部位が、肺とか腎臓とか、それが致命傷となってしまうような転移の場合は、なかなか難しいことになるのかと思います。


癌には成らない、それが一番良いことでしょう。しかしその保証は有りません、ラテント癌をご存じでしょう、これは違う病で亡くなった人を解剖した時、殆どと人に見つかる小さな癌のことです。


彼女は、癌に掛かって良かった!!とまで、言葉して居ます。それは計画が出来るからと、川の流れで言えば、もう少し流れると大きな滝が有りますよと伝えられるのか癌なのだと思います。


それだったらちょっと岸辺に寄って、心の整理と、感謝と、物の整理と、色々やらねばと思うでしょう。彼女がこう思ったかは分かりませんが、そこにはその人の人生観・死生観が現れるのだと思います。



癌に掛かれば、それを告げられる訳ですが、多くの人生ではそういうことは有りません、多くの場合は、いつその滝が現れるのかは分からない訳です、でも必ず滝は落ちています。


死を意識する瞬間を持つ、癌はそういうプレゼントをくれる病であることには違い有りません。


失礼しました。