タンポポのような人
小さな小さなタンポポが咲いて居ました
コンクリートの間で、こんな所に生まれたんだね
生まれたところで咲くんだ、それしかないものね
君の仲間はどうしたろうか、咲いたのは君だけなんだね、そうだよね
このタンポポ、翌日には居ませんでした。
工場脇のコンクリートの間、ここは沢山のトラックが走ります。
生まれた場所で咲く、それ以外選べないから。
そんなタンポポを思わせるパートさんが居ました。
今は大病をしていて休んで居ます。
彼女のタンポポのような姿は、他のパートさん達に疎まれ、恨まれ、仲間外れにもされた、でも彼女はあきらめなかった。
自分が関わった場所で精いっぱい働くこと、それが彼女の人生でした。
そして、その本当さは、いつの間にか波紋のように会社内に広がったのです。
広がり広がり、人の本当に初めて出逢ったように、いつの間にか全員が仲間になって行ったのでした。
小さな小さなタンポポ、翌日には居なくなったタンポポ、その姿はそのままそのパートさんを映していた。
小さな小さな会社は、小さな小さなタンポポのように、片隅に花を咲かせたのです。
ありがとう、本当にありがとう。
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