あまりにも悲しく苦しい
一つは板橋区の事故の話です。
三十代のお母さんと、3歳のお子さんが、跳ね飛ばされて自転車も真っ二つになり、二人は亡くなったのです。
これは事故という言葉では語れず、その結果はむご過ぎます。亡くなったお二人のご冥福と、怪我された方々の一日でも早いご回復をと祈ります。
今回の加害者は、87歳の老人です、一瞬の出来事に地獄を見た、それも自ら作ってしまった地獄、これはいったい何なのでしょう、どうしたのでしょう、一瞬の後は全てが過去の出来事なのです。
全く取り返しのつかない過去の出来事、なのです。
そして今私は思い出して居ます、もう一つの過去に起きた同じような事故のことを、結果は違ったのですが、その行為は似たようなものでした。
それは、私の義兄が起こした事故でした。義兄は父の車を借りて、母の用事で、どこかに出かけようとしたのです。
車庫から車を出し、路地からメイン道路に出ようとしたのです。それをお袋が手を振りながら送ったのですが・・・・、
その時お袋はその車の勢いに固まり、ガクガクと膝を落とし、その信じられない景色を必死で解釈しようとしたのです。
路地からメイン道路に出ようとした車、すでにその時には、相当のスピードとなって居ました、路地からメイン道路に出るというより飛び出したという表現が正しいでしょう。
飛び出した車はそのままメイン道路を横切り、あっと言う間に、向こう側のお宅の車庫に突っ込みました。間にはガードレールが有ったのですが、それを物ともせず乗り越え、シャッターが開いていた車庫に突っ込んだのでした。
それはあっという間でした、その車庫には、その頃若者の間では一番人気の、スカイラインGTRが鎮座して居ました。そのGTRに正面から突っ込み、フロント部分を大破させて、義兄の車は止まりました。
もちろん、こちらもグチャグチャでした。
この顛末、物凄く運が良かったのか、かなり賑やかなメイン道路に人影も、通る車も無かったことでした。もし、いつものように、散歩する人達や学童が歩いていたら、上記の板橋の事故と同じような結果となったでしょう。
突然路地から、フルスピードで飛び出して来た車は恐ろしい凶器となったはずです。
警察で義兄は、このように語ったのです。
いくらブレーキを踏んでも、車は加速を続けたと、どうしたんだと思う間もなく、道路を横断し、スカイラインに激突して居ました、と。
義兄が一生懸命踏んでいたブレーキ、それは勿論アクセルでした。でも、パニックになると、冷静な判断なんて、どこかへ吹っ飛んでしまうのです。
義兄は、スカイラインを潰してしまったことを謝って居ましたが、その前に、人身事故が無かったことに、もっと感謝して欲しいと強く思った記憶は新しいです。
お袋は、その後しばらく寝込んでしまいました。
事故は、お年寄りとか若者とか、年齢に関わらず、いつ起きるかは分かりません。それを防ぐには、徹底的に気を付けるしかないのです。それでも事故は相手からやって来ることが有ります。
私は毎日運転をして居ます、仕事が無ければもう返上してもと思う日々です。気を付けよう、気を付けましょう、それしか有りません。
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