水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

言霊の力 いつもと変わらない1日は 特別な1日

NHK朝ドラ「スカーレット」が終わりました、観ていらっしゃらない
方には失礼。


最期は、主人公の息子さんが、白血病で亡くなるのですが、
その死を、ナレ死という見せ方をするのです。


ナレ死とは、その人の死をナレーションで語るのです。


そのナレーションの最中、主人公の日常をカメラが追います、
穴窯に薪を放り込む主人公、そのごく普通の日常の姿のまま、
物語は終わります。


日常・・・・、これが私達の人生の全てですね、毎日
訪れる日々、その日々の中にだけ人生は有ります。



その何気ない日常が、かけがえの無い日常となる
感覚を、主人公の息子、武志が教えてくれるので
した。


それは最終話前の「みんなの陶芸展」でのこと、
そこで、さあみなさん、この白い紙に寄せ書きを
しましょうと、提案されます。


会場のみんなが、それぞれの想いを、書きはじめます。


テーマ、今日一日が私の一日ならば、と、この文字が
大きな紙の中央に書かれて居ます。


それを見ながら武志はおもむろに白い紙に近づき、書きはじめる
のです。


いつもと変わらない一日は、特別な一日


何という・・・・、言霊だあ~


私は瞬間に涙が溢れていました。



★息子の寄せ書きを見つめる、母親の後姿です。



この親子の物語は、ノンフィクションで、主人公の女性陶芸家
は今でも、陶芸の世界でご活躍と聞きます。息子さんの病で、
実際には骨髄バンクの基礎が出来たとも報道されて居ました。


たった一人の息子さんを白血病で失う主人公、その彼の文字を
食い入るように見つめる母親の眼差しを忘れることは出来ませ
ん。



私ごとですみませんが、この言葉に落涙したのは、命の尊さ
を知った武志君に、自分の余命を重ねたのかと感じます。


しかし彼は26歳私は70歳越え、もう十分でしょうと
言われそうな年齢の親父が、想いを重ねるなんて、恥ず
かしいですが・・・・、


この頃、やけに一日、一日が、大切で仕方なく、でもその
一日を抱きしめることなんて出来ず、だからせめて、心の
中で感謝する日々なのです。


武志君ありがとう、ありがとうスカーレット。