水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

居場所

ある会社の風景、若い社員達が話し合っている。


何のことはない、今夜何処へ行こうかという
たわいの無い内容だった。


それははた目から見ると、ワイワイガヤガヤと
楽しくも見える風景。


それを横目で聴いていた課長さんがいた。


この話し合いに参加したいと!!、何故か願っていた。



その楽しそうな話し合いが今夜の食事会だと
分かった課長さん、そのメニューを女子社員
A子さんがステーキ!!と言った時


間髪を入れず、僕は魚かなあと言い放ったのです。



全員が振り返り、その言葉の発信源を観ました。


課長さん・・・、その視線を浴びて、あ!!っと思いました、これはまずい、
まずかった世界を更にまずくしてしまったと


風もないのに、向かい風



若い社員達はそーっと、その場を解散するように
離れたのです。


ふ~ん、課長は魚なんだと、そんな雰囲気の一編
でも感じられたら課長も溜飲が降りたかも知れませ
んが、微塵も感じられなかったのです。



居場所、課長さん、自分が長である職場の中に、
居場所が無かったのでした。


だから、この話し合いの中に飛び込みたいと思った
のでしょう。


その必死の投球は、暴投となってしまいました。



以上は、今はカウンセラーとなっている先輩の
体験談です。


私達の人生は、一生この「居場所」探しなのかも
知れないと、彼は言います。


幼い頃は、兄弟の中での居場所、親の目を伺いながら
の居場所作り、学校に入ってからも、自己の安全の
為の居場所探しと


社会では勿論、その社会をリアイアしてからも、家
での居場所作り、それはそれは過酷なのですと。



そこに居ると、自分の心が安心な場所、安心なねぐら
それを求め続けるのが人の一生ならば、それは空しい
ことなのかも知れません。