夕景の苗代 6
☆もう少しです、誰も待って居ないと思いますが、頑張ります。
紀州の田舎で、娘は産まれました。
私は東京から、父と母を車に乗せて紀州を目指しました、物凄く遠いんです、今は高速道路が尾鷲まで通じていて、7時間くらいでは着くと思いますが・・・。
当時は、名古屋まで東名で行き、後は東名阪という道路から42号線に入り先ずは松阪に向かいます。ここですき焼きと言いたい所ですが、そんな時間はなく、その松阪から約120キロくらい、山道に入ります。
何と紀州熊野まで、トンネルが18個も有りました。その18個が峠の数を現して居ます、いやこれは、大変な田舎だなと、田舎者の親父がため息をついて居ました。
そうやって約10時間~12時間掛けて、父母は娘に逢いました。娘は早産で、1800グラムしかなく、でも元気が有ったので保育器にも入らずに、ギャーギャーと元気印でした。
1800グラムって、手の中に入りそうなくらい小さかった!!、良く育ったなと今でも思います。
母も喜んで居ましたが、父の喜びようは尋常では有りませんでした。義父とも意気投合し話は戦争の話題と移って行きました。その話は、又の機会とします。
孫の力は、父母を12時間の旅に向かわせるのですね、そんな父母も今は居ませんが、今も天国で娘の成長を守ってくれているでしょう。
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