水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

優しい方だったなあ(心よりご冥福を)

小松政夫さんが亡くなりました、ちょっと思い出を
書かせていただきます。


私は、今の仕事のスタートを、渋谷区代々木上原
という地区で始めました。


もう40年以上前のことで、そうはっきりとは
覚えて居ないのですが、何と芸能人の多い所よと
思ったのです。


ペギー葉山さん、伴淳三郎さん、他、よく分からないがこの人
テレビ出ていたよななんて方々がおりました。


その多くの人達は、裏から出入りする私共のような
商人には、ほとんどが上から目線でした。


☆写真はネットからです。



ある日、電話が入り、近くのマンションに伺いました。


誰だろうこの人は、何処かで見たことがあると
思いました。


それが小松政夫さんでした。


あ、クリーニング屋さん、ありがとう、直ぐに
来てくれてと、笑顔一杯の方なのです。


そして洋服を大事にされていて、ここにシミがあるんだ
取って欲しいと、丁寧に説明を受けました。


まだまだ有名にはなって居ない頃とは思いますが
こんなにちゃんと相対してくれるとはと、
私は感動すらしました。



ほら、洗濯屋、ちゃんと洗って来いよ!!って、
それくらいの対応が普通だったので、驚いたのです。


ある有名な俳優さん、私が玄関の扉を開けると、
すぐ前の階段の途中で座っていて、開口一番
こう言いました。


おめえが洗濯屋か!!、これで洗ったって言うのか!と
ズボンを一本私に投げつけて来たのです。


その様子を奥で感じたのでしょう、奥様が現れて、ご主人を
たしなめました。


こんなものです、こんな対応が良く有りました、
そんなことが日常茶判事の中で、


小松政夫さんの姿は私にとって、飛び切りのものだったのです。



小松政夫さん、ありがとうございました、裏表のない
態度が、どのくらい人間として大切なことなのかを
貴方は身をもって教えてくれました。


心より感謝申し上げます。


合掌