水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

怒り続けるご同輩

怒りは二次感情、その奥には一次の感情があると
ある心理学者が唱えていた。


その奥の感情とは、哀しみや脱落感、もう回復が
出来ないと思い込んでいる


自分の人生感


それらが底流に流れ続けていて、何かきっかけが
あると表層に現れるという。


辛く、コントロールが出来ない気持ちなのだと



先日の一か月検診、病院はいつものように混んでいた


一つ置きにセパレートされた椅子に患者達が座って
いる、椅子の絶対数は増えていない、あちこちに
立って待っている患者達


忍耐が必要な場面だった。


私は、もう待たされることは覚悟していて、給与計算
をアナログで計算していて、有意に時間を
過ごしていた。


ふと耳が痛くなった、顔を上げると、同じく待ち続けている
ご同輩が、一人の看護師を捕まえて怒鳴っている。


もう一時間も待っているんだ!!、いったいどうなって
いるんだと、看護師に詰め寄っているのです。


詰め寄る相手を間違えている、いや間違えてはいないのか、
ワザと弱い立場の看護師に、詰め寄っているんだと感じた


それが延々と続いた、それを観ている他の患者達、目には
うんざり棺満載だった。


いや、残念感だったかも知れない、何を血迷っているんだ
大の大人が、と。


もう耐えられなくなり一人の別のご同輩が立ち上がろうと
した、その時、受付の男性職員だろう、どうぞこちらへ
という感じで現れた、


押し出しの強そうな男性職員に誘われて、ご同輩はその後
どうしたのかは分からない



何がご同輩の怒りを助長させたのか、その一次感情は
分からない、分からないが、心の奥底に流れている
やるせない、もう変えられない潮流を感じたのです。


誰もが同じ時代を生きる人生の旅人、患者同士も
そうなのだと思っている。


私も予約を入れて病院に来ている、しかしその予約時間は
簡単に越えてしまう、それが大衆をお客とした病院
の現実なのだ


待ちたくないなら、そういう病院に行くのが良かろう
ただし、懐が豊かであることが条件となる


お昼も取らずに、一生懸命患者と対面している医師と看護師
を思うと、実にただ感謝しかないのです。


余りにも待たされるのは敵わないが、この団塊の世代の
人数の多さを考えれば、仕方がない部分もある


その内その内、ガラガラの状態の病院となるだろう、
その時、私達は居ない



ご同輩!!、怒りは二次感情、そっと己の心の内を
覗いて欲しい、覗いても覗いても回復出来ない
過去が湧きあがってくるだろうが、


ちょっとした優しさも垣間見えるのではないかと


余計なことを思いながら、給与計算に勤しんだ
待合室だった。