水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

火傷だ~!!

きゃー~~~っという声が
工場中に響き続けた


あ!!、これは火傷だなと本能的に気づいた


プレス機の前で両手を抑えるパートさん、震えていた
私は直ぐに、流し台に連れて行き、流水に手を
浸けさせた


痛い痛いと、蒸気の火傷は痛い、私も経験があるので
その痛みはわかる


そして、良くない言い方だが、痛い内は大丈夫という
医者の指導も受けてきた


野菜党さん、酷い火傷は痛みは無いんですよと、神経も
やられてしまうのでと


でもそれは良い事ではないのです、そこまで行くと
皮膚はケロイドになってしまうんですね、だから
痛いのは神経が生きている証拠なんです、と


いつもこの言葉が頭にあるのです。


ずっと流れる水に手を浸け続けて貰った、だんだんと
表情は柔らかくなったパートさん


今度は、ごめんなさい、ごめんなさいと言い始めた


何だろうと思ったら、機械を正しく使わなかったと
蒸気の安全弁を無視して、使っていたんですと


そうなんですね、それの方が機械を早く使える、
つまりプレスのスピードが上がるからと



これもそれも、全部会社の責任だ、つまり私の責任
なのです。謝るのは私の方ですと、彼女と私は
向かい合いました。


一方で、皮膚科を調べてもらい、近くにオープンして居る
皮膚科があるとのことで、彼女を私は車に乗せた。


氷を包帯でぐるぐる巻きにして、それを手に置き、その上を
また包帯で巻いた、そのままの姿のまま、皮膚科に向かった
のです。



お医者曰く、今夜一晩は痛いのが続くかも知れませんが、
明日は大丈夫と思いますよと、


火傷が経度であることを彼女に伝えてくれた・・・、


ほっ!!、安堵とはこういうことを言うのだろう、
もし、少しでも長くあの蒸気を浴びたら一たまりも
ないのです。



良かった良かったとは言えない、でも不幸中の幸いで
は有った。


翌日、彼女から電話が入った・・・・、今朝はもう
あまり痛く有りません!!と


本当にごめんなさい!!って、これではまた私と彼女の
謝り合戦が始まってしまうなと



ご主人も理解ありそうな方だった、これからご主人に
改めて、謝りに伺うことにしました。


でも怖いことです、


パートさんの涙、そして火傷、今日は何が起きるのか
それは覚悟しながらの仕事であることは変わらない!!