水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

猿学 河合雅雄先生 天に昇る & さよならの向こう側

NHKで特集をしていた


猿学という学問を究めてきた先生の物語を、


先生の弟さんがあのユンク心理学を日本に紹介した河合隼雄さん、
先年に亡くなったのですが、今も私の部屋にはその本の
数々が並べて有ります。



私、猿学のことを知って居る訳ではないです(お前にわかるか!!)


ただ先生は、こんなことをおっしゃっていました。


人間を知る為に、猿を研究したんですと


う~ん、それなら分かる気がする、と


自分を知りたいなら、他人を知ろうって、その人の中で感じる
我が姿を



昔昔私は、物凄い引きこもりでした、自分で自分の心を一杯に
していたのです。


その頃、モモという小説に出逢いました。モモとは、誰の話も
一生懸命聴く少女のことでした。確かドイツの作家、
ミヒャエルエンデでしたか・・・・、


誰もが不思議不思議、モモを前にすると、スルスルと言葉が
出てきてしまうのです、何でも話したくなるのです、と。




なんだ、俺と反対じゃないかって、笑ってしまった思い出です、
何が反対だと思ったのか


モモの心はカラッポなんです、カラッポだから沢山のものが入って
来るんですと、沢山の言葉も、


風船のようにパンパンに膨らませた私の心、ちょっと針でつつけば
バン!!と破裂しそうな私に、いったい誰が近づいて来るでしょう
、私はモモに憧れました。



ところで、河合先生は、どうやって猿を研究されたのか、その方法
がすざまじいのです。


そう、猿と共に暮らしたのでした、猿の仲間となる、猿が彼を
仲間と認めるまでには長い時間が掛かったようですが、


どの猿にも名前を付けて、それを呼び続け、そして猿山に寝るのです。



そして「思いやり」を見つけるのです、猿同士の思いやり、そして
猿から自分への思いやりを


感じたのでした。



私は今でも「モモ」ちゃんのようには成れないです、未だに心は
自分で一杯のまま、です。


でも今は、沢山の人の思いやり、感じています、本当に遅い!!
私です。


河合先生、どうしたらあなたのように、全く違う世界に飛び込める
のですか?と



そう、思い出しました、あの山口百恵さん、私、見て居ました、彼女が
白いマイクをそっと舞台に置く所を、


そして去って行きました、一度も振り返らずに、


まるでそれは猿の世界に飛び込んだ河合先生と同じだと・・・。


ちょっと違いますかねえ(笑)


それではここで一曲、万物は流転することを教えてくれた歌です。




さよならの向う側 - 山口百恵