村上春樹という人 水彩画
彼の小説は、良くわからない派と大ファン派と別れるようだ
私は前者・・・だった
しかし、彼のある言葉にふと立ち止まった
自己とは何か?と問われるなら、それは美味しい「蠣フライ」
の食べ方で分かるという
ある青年が、彼に問うた
ある会社の入社試験で、原稿用紙4枚であなたがどういう人間なのかを
書きなさい、という問いでした。
村上さん、原稿用紙4枚になんて書けませんよね、村上さんなら
どうしますか?という質問でした。
自分のことを原稿用紙4枚には纏められないですね、でも、そうでは
なく、こんなことだったら書けるのでは?と
あなたの、美味しい蠣フライの食べ方なら書けるのではないですか?と
いや、蠣フライでなくても良いです、私が蠣フライが好きだからだけです、
トンカツでも、カレーでも良いのですよ、
あなたが語る、蠣フライの美味しい食べ方を語る、それはあなたがあなた自身
を語ることになるのでは無いかと思うのです、と
自分の物語を自分が語る、これくらい詰まらないものは無いのかも
知れない、自己完結して終わりだろう
物語とは風のようなものと、彼は言う
それが何かを揺らした時、その存在を知るからと
美味しい蠣フライの食べ方、そこにその人の人生は現れる
風のように、
そういうことなのか、そうなのだろう
村上春樹という人、ただの難題をくれるだけの人ではないようです。
失礼しました!!
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