水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

涙のわらじ 人生の真実は何処に  水彩画

良寛和尚の逸話です。


良寛さんの庵に、良寛さんの実弟の嫁 安子が訪ねてきて、
放蕩三昧の息子 馬之助を諭して欲しいと良寛さんに懇願した。


良寛さんは弟宅を訪ね、甥の馬之助と二晩、
酒を酌み交わしながら四方山話に興じる。


馬之助は母が良寛さんの庵を訪ねたことは知らない。


馬之助の両親は、良寛さんが馬之助の放蕩を叱らないことにがっかりする。


三日目、良寛さんは馬之助にわらじの紐を結んで欲しいと頼む。


土間にうずくまりながら、
良寛さんのわらじの紐を結ぶ馬之助の首筋に一滴の水気が落ちた。


馬之助が驚いて仰向くと、良寛さんの目には涙がいっぱいたたえられていた。


馬之助は急に心を打ちのめされたような気がして、
雪の中を帰っていく良寛さんの後姿に合掌した。


馬之助は放蕩をきっぱりやめた。




この物語と接する度に思うのです、人は真実にしか動かされないのだと。


では、真実は何処に?、


それは分かりません、ただこうは思います。


自分がほんの少しでも、真実に向かい合おうとした時に、必ずそれは訪れる



これは以前描いたもの、食べたいという欲が描いたのだと思います、この欲も
一つの真実かも知れません(笑)