立花隆著「死は怖くない」から
病院に入院していると、知らず知らずの内に、死が近くなると申しましょうか、そういう雰囲気を醸し出させる場所ですね。
そして暇な訳です、手術が終わり、リハビリが始まり、ある程度動けるようになると、その暇度はぐんと増して来ます。
そこで、本を読むことになるのですが、選んだ本はこれ、立花隆著「死は怖くはない」です。
これは立花隆氏の長年の研究の結果と、ご自身が死の境を行ったり来たりした体験に基づいた記録のような本です。
人は心臓が止まると死ぬわけですが、心臓が止まり脳に血液が行かなくなっても脳は数分の間生きるのだそうです。これは科学的に明らかになったのだとか、その数分の間に脳はその人を天国に連れて行く、これが立花隆氏の「死は怖くない」の結論と思いました。
この現象は人を選ばず、交通事故や突然の死でも、そのことは起きているのだそうです。心臓が止まり、その後必死の思いで生き続ける脳は、自分がだんだんと壊れる中、βエンドロフィンやドーパミンを我が体内に送り続けるのです。
この時人は、お花畑や、美しい光に出逢うのでしょうと、立花隆氏(以降彼)は書かれて居ます。
彼は20数年の臨死体験の研究の結果、あの世はないとの結論に達しました。そして人の臨死体験は、全て脳が司る舞台だったと結論しているのです。
その人の最後の舞台、脳が演じる究極の快楽の世界を覗いた人達が、この世に帰って来た時に、あの世は有ったよと錯覚するのだと彼は言います。
そして一度そういう体験をすると、共通して言えること、それが「死は怖くない」という立場なのです。
ここまでは、私もそうなんだろうなと納得しているのですが・・・・・、
しかし、待てよと思うのです。それも素朴に思うことが有ります、清く正しく美しく生きた人も、そうでもない人も、同じなのかいという、馬鹿な想いです。
清く正しく美しく生きて来た人も、一皮むけば心は同じさという人が居ます。そうですね、美しく見える人ほど、心はグチャグチャかも知れません。そうやってこき下ろせば、全てが納得かと言うと、何か引っかかるのです。
ちょっと今、考えて居ます。それは、あの東日本大震災の時の動画に、空に向かって上がって行く白いもの、それは魂のようなものを見てから、この引っ掛かりは強いものに成りました。
続きとしたいと思います。
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