水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

天使のシルエット

先日のブログ「朋友との別れ」で、描けなかったことを書きます。


妻のことです、私はその姿に、少し驚き、そして深く感謝したのでした。


朋友(以下、彼と表現)は、青年のサークルで一緒に活動していた頃、本当によく私の家に遊びにも来て居ました、他の仲間も同様でまるで家が、旅館のようでした。


朝起きると、彼の友達がいつの間にか泊まっていて、そんな者達の朝食も妻が頑張って居ました。


それはまるで合宿所のようでしたよ(笑)


妻はいつの間にか、それぞれの歯ブラシも用意していて、はい!!これが貴方のよ、と渡して居ました。万事、妻は彼らに対してこんな感じだったのです。



私が仕事の関係で、サークルから離れ、彼らもそれぞれの故郷に帰り、サークルは無くなりました、しかし、個の関係は続いて居ました。


一昨日、羽田で見送った彼は、先日のブログに書かせていただいたように、10歳も20才も歳を重ねた、老人に近い姿でした。病はこのように、全身を蝕むんだと、私にはそれがとても他人事ではなかったのです。


彼は足元が良くなく、空港内でもよろよろとして居ました。




飛行機までは時間があるから夕食でもと、空港ロビーを歩き始めた時、私はあっ!!と思いました。いつの間にか妻が、彼の腕を取り(腕を組んでいる)、脇から支えていたのです。


妻はそういうことには躊躇はないのです、忍者のようにすーっと近づき、有無を言わせないのです。


私はその姿(空港は夕日が射し、二人は私から見て逆光に居ました)に、天使のシルエットを観たのでした。


妻が天使であるはずが有りませんが、その支えられている姿にも、強くそれを感じたのです。もちろん彼は、支えられやすいように配慮したとは思います。


食事後にも、出発ロビーまで同じ光景が続きました。


彼のサポート役として息子さんが一緒だったのですが、その息子さんも、何か眩しそうな目で支えられている父親と妻の姿を、目に焼き付けていたと感じました。



天使のシルエット、誰もがそう思ったなんて、あり得ませんが、少なくとも私にはそう映ったのでした。


感謝!!