水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

その床は一見、真っ白なホールでした(ー_ー)!!  水彩画

人生とは詰まらぬことの積み上げ


続きを書きたいと思います。


大きな学校法人、中学。高校・大学が併設されていて、千人前後の
生徒達が食事をするホール空間、その床は真っ白だったのです。


私はその厨房の炊飯、一トン近いご飯を炊き提供する、それが仕事
でした。


その仕事だけでも、毎晩毎晩抜け出してしまいたいと思う私でした、
そして追い打ちをかけるように、そこに現れた課題が、


この真っ白に見えるホールの掃除でした。


これはやらなくても良いこと、私達の仕事では無かった、ただ
時のリーダー(課長)がこうおっしゃったのです。


これでは折角作った食事が美味しくない、少しでも美味しく
食べて欲しいと


しかし、舌打ちしか聞こえなかった、この言葉に反応する仲間は
居なかったのです。



課長はどうしたのか、彼はその翌日から(朝4時に)始めたのです、
掃除を


これには驚きました、アホかとも思いました、綺麗になる訳ないじゃん!!
って、誰もが思う中、その朝の掃除は続いたのでした。


(ホールが真っ白に見えた原因、それは土埃でした、実は黒いPタイル
 で、綺麗になれば真っ黒な美しい姿が現れるのです・・・・が
 1000平米以上もあるこの広いホールはまるで、タクラマカン砂漠
 をホウキとチリトリで掃除するようなものだったのです。)


課長は何をお考えだったのか、今思うと、ほんの少しその一端くらいは
見え隠れします。しかしその見えた景色はすぐに消えていく、でも
その体験は今でも、私の中心を成していることは確かです。


真っ白な土埃をいくら掃除しても、全然変わることは有りませんでした、
土埃は舞い上がるだけ、せいぜい舞い上がった土埃が掛かったテーブル
を拭く仕事が増えて行きました。


毎朝、高校生達がわっしょいわっしょいと走ってやってくる、ホールの外は
土、土、土です。もし綺麗に掃除出来たとしても直ぐにその土埃はPタイル
を覆ってしまうでしょう。



課長の朝4時からのたった一人の掃除は続きました、そのしつこさにはヘキヘキ
したものです。結果の出ないことに粛々と向い続けること、それは何なのか
私は考え始めて居ました。


☆しじみっくすさん、ごめんなさい!!、ワンちゃんとネコちゃんの水彩画、掲載します。
彼らはもう既に虹の橋を渡りました。このワンちゃんとネコちゃんが眺めている
景色は何だったのかは分かりませんが、


この絵に、朝のホールで、課長と私を照らす光が重なりました。
しじみっくすさんは今少しブログをお休みしています、復帰
されることを祈っております。



課長の掃除が3か月くらい経った朝私は4時にホールの人となって居ました、
後姿の課長は振り向きもしません、ただ次のアホが来たなくらいは
思っていらしたのか・・・・、


たった一人から、たった二人の変な旅は始まったのです、まるでそれは
あの山頭火の句


分け入っても 分け入っても 青い山


でした。


長くなるので、一旦休憩します、続きはまた書きます。