水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

水辺と森と釣り人と

妻の故郷は、水が実に豊富で、熊野から30キロ北の尾鷲は、確か年間降雨量が屋久島の次と記憶しています。


雨が多いのと、おまけに台風も銀座で、その雨のすさまじさは何とも表現しがたきものが有ります。


ある夏の日、台風の接近がニュースされて私達は急ぎ、湯の峰温泉から新宮に向けて出発しました。湯の峰から先ずは熊野川に出ます、熊野本宮大社のある辺りです。そしてそこからは熊野川沿いにひたすら南に下って行きます。


既に、台風の先編隊か、豪雨となって居ました。しかしまだ意気揚々と車は走って居ました。しかし、ドロ八丁という船の乗り場を過ぎた辺りから、これは!、と思わせられ始めたのでした。


道の右側は、切り立った崖で、左側は熊野川です。その右側の崖から、滝のようになって道に水が落ち始めていたのです。それは、道そのものが滝の一部と化したのでした。しかしまだ台風の本体は南にあるはずだと私は、そこを突破して行きました。


それはまるで滝の裏側を通り抜けるような気分でした、怖かったです。


紀州の国道を走ると書いて有りますが、この峠は「200ミリ以上の雨量で通行止め」と


その数時間後、熊野川は溢れて、私達が通った新宮への道は川の底と成ったのです。



この絵は、そんな故郷の何処か(こういうような景色はあちこちに有ります)です、釣り人はおまけです(笑)


失礼しました。