水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

新薬は恐ろしく高い

新しい薬を処方され、一か月が経過しました。


これが効かなかったら、抗がん剤の使用と成りますと、少し気弱なお顔をされた先生、そうなんだと思いました。


2015年、新しいホルモン剤が厚生労働省に認可された、それは三種類、ザイデェカ・イクスタンジ、もう一つは忘れました。


私の癌の栄養は、男性ホルモンであるアンドロゲンで、身体の中のいくつかの場所で作られて居ます。


今までのホルモン剤はその一か所(ここで95%作られている)を封鎖するものでしたが、後の数か所は放置されて居ました。


身体って、予備の発電機のようなものが用意されていて、一か所が駄目になると急に違う臓器が働き始めるのです。


これは腸からの命令か、脳からの命令か、私達の身体はその責任者とは関係なくネットワークが出来ているのです。凄いものです。


この新薬は、全てのホルモン作成をを阻止する画期的な薬剤と言われました。


ああ、これで俺は、全身が男で無くなったと、妙な感慨を覚えました。男で無くなろうと、何が枯渇しようと「人間」であることには違い有りません、そう思った瞬間にこう思いました。


俺は生まれて初めて男でもない女でもない「人間」として生きられるんだと思ったのです。


新しい人生の始まりです、ジャジャジャーン!!!!



でも、この新薬は高いです。尋常では有りません、一粒数千円です。それを一日4粒処方します。



先生が言いました、ちょっと高いですが、大丈夫ですか?(良い先生です)


高額医療控除が有りますので、先生大丈夫ですよ、と。



しかし・・・・・・、人間の身体、それぞれの細胞の活動はそれぞれの生存競争の中にあるらしく、それは癌細胞でも例外ではないのです。


癌は、何処でも作らないなら、俺が作ろう!!と、いつか(数年後)癌自身が男性ホルモンを作り始めるというのです。


う~ん、仕方がないけど、あまり頑張るなよ「いさむちゃん(自分で付けた癌の名前)」、お前の頑張りが結局お前を殺してしまうんだぞ、お前が長生きしたいならそのご主人を大事にしないと駄目なんだぞ・・・・なんて。


お腹を押さえながら、そんな会話?をしています、コミュニケーションは大事ですね。



失礼しました。