水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

取り返しのつかないこと からしか生まれない心

取り返しのつかないこと、この言葉を急に話し始めた
FM横浜のパーソナリティ(名前は伏せます)


いつもはかなりおちゃらけている彼も、この急な展開を
受け取れては居なかったかも知れない


でも、話し始めた彼、


それはこの試合に勝てば甲子園へ行ける、そんなシュチュエーション
だった、今まで一度も甲子園へは行けていない高校、


やっと来た大チャンスでした、そしてそれは起こったのでした。


彼が守っている外野に、凡フライが飛んで来たのです、誰でも
捕れるようなフライ、これを魔が差したとでも言うのか、
ボールは彼のグラブを弾きながらコロコロと転がった


コロコロと、そのボールの姿、もう何年いや何十年過ぎただろう
今でも、記憶の正面で転がっているという


甲子園は途切れた、それは自分だけの甲子園ではない、球児全員の
夢、学校全体の夢でした、


取り返しのつかないこと、でもよくあるエラー、でも肝心な場面で
は絶対に出してはいけないこと、


仲間は全員彼を気遣った、でも、気遣われれば気遣われる程、
彼は、居場所を見失った、


そっと学校を去ったという、同じ空気を吸うことが出来なくなって
いたのでした。


☆鋸南の海です(以前に描いた)



でも今彼は、FM横浜の人気パーソナリティ、どうやってその道を
登りつめたのかは分からない


しかし、視聴者は知っているのだろう、彼の声、彼の言の葉、彼の気遣い
の深さを、だからファンになっているんだと思う


取り返しのつかないこと、からしか生まれない何かがある


それを「やさしさ」と4文字にすることはたやすい


私はこの話を聞いた時、そうなんだ!!と納得したのです。
普段の彼から感じるちょっとした「悲しみ」はいったい
何だろうと思っていた私


そうなんだと、この悲しみの感覚が、彼を引き付けてやまないのだと


取り返しのつかないこと、この経験は彼を悲しみの坩堝
を経験させた


そして今、その悲しみは、表には出ずとも、いつも彼の声を聴く人には
届いてしまうのだろうと、思った(^_-)