水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

たまには仕事

クレームの巻・・・・(前回からの続き)


私は、クリーニングを生業として居ます。


クリーニング業とは、お客様のお召しになったお洋服を洗い、時にはシミを抜き、仕上げて包装し、お返しするのが仕事です。


これを客観的に見ますと、私共の仕事は「クレーム」そのものを預かっていると言えます。



先日、私共の宅配が、カーディガンを預かって来ました(以前のブログに掲載しました、覚えている方もお有りかと)、縮んで着ることが出来ないとお怒りです。


☆裏を外して、伸ばしている姿です、痛々しいですね、すみません。



いつクリーニングに出されたものなのかと、調べても分かりません、でも一年以上前に、カーディガンという記録は有りました、もしかしたらこれのこと?


一年以上も前にクリーニングしたと言うカーディガン、それを着用しようとしたら、縮んでいた。


その時の預かり票もなく、いったいこれを私共で洗ったのかも分からない、先日のブログのように、必死で全体を伸ばし、そして裏地も取り外して、伸ばした後取り付けて、お客様にお戻ししました。


カーディガン、買ったのは10年以上前とのことでした。大事に大事にして来たカーディガン、クリーニングはいつもお宅よ!と大きな声でした。


デパートで買い物をした時、それを取り替えたりするときには、レシートが必要になります。クリーニングで言えば預かり伝票です。そんなのは全然有りません、ただ、うちはお宅にしか出さない!の一点張りです。


そしてついにお客様、会社に直接電話をしてきました、担当に話してもらちがあかないとのことでした。


そしてこういいました、泣き寝入りはしたくないと、それ相応の責任を取ってもらいます、と。


10年以上前のカーディガン、これは既に保険対応が出来ません。5年で、価値がなくなるからです。普通の品物は三年です。ブランド品で5年、ブランドはそれくらい価値があるということでしょう。


泣き寝入りしたくない!!とは、私共のことですよと、真剣に思いました。



この問題、まだ係争中です。カーディガン一枚で振り上げた手を、降ろすタイミングが無くなったお客様、弁護士を立てると言い始めました。


私共もさっさと弁償してしまえば早いのかも、でもそれはいけないと思いました。ものすごく縮んだカーディガン、プロのクリーングでは考えられない縮み方です。


自動洗濯機に間違えて入れてしまい、絞ったらこうなるなあと思いました。


私共では、ほとんど絞りません、特にウールを水洗いするときは、絞りは10秒程です。そうしないと、繊維が絡まるのです。


でもなあ、何を説明してもご納得はされないだろうなあと、ちょっと悲観的な私です。