水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

人生に後悔しないこと

これは、FM横浜のパーソナリティが、読者の質問に答えた言葉でした。


ある女性の質問、自分は大好きな彼がいて結婚を申し込まれている、
でも一方で、念願のイギリス滞在ビザ(2年)が降りた。


そのことを彼に伝えると彼は、一年以上は待てないとの返事だった。


さあ、どうしたら良いのか、彼を大好きだし、失うことの喪失感も
自分の落ち込みも想像出来るのです、と。


パーソナリティはこう答えた。


自分の人生に後悔しないことです、と。


★以前に描いた雪道での一人の青年の姿です、迷わずに進んで欲しい、そう願いました。



これが答えになっているのかと思う所も有りましたが、その後運転し
ながら、考えるところが有りました。


パーソナリティは暗に、イギリス行きを推奨して居ました。念願だった
ことを辞めることは、将来に禍根を残すと言いたいのだと思いつつ、
何かそんな過去がパーソナリティにも有ったのではないかと感じました。


人生の分水嶺は、誰にでもやって来ます、北アルプスに降った雪が、
日本海に流れるのか、太平洋に向かうのかは、まさに分水嶺です。



スカーレットというNHKの朝ドラ(観てない方は失礼)、主人公は、
まさにこの分水嶺に襲われました。


この物語は、陶芸史上初めての女性陶芸家の話です、どこまでがフィクション
で、どこからがノンフィクションなのかは分かりませんが、この物語のモデル
は今も陶芸の現役で活躍されている方です。


どうしても信楽焼の色を穴窯で出したいと、挑戦し続ける彼女、その無謀さに
ご主人は去って行きます。


息子からは、母さんは信楽焼の色を手に入れたが、同時に大切なものを失ったと
語尾するどく、指摘されるのです。


しかし物語はその息子が、陶芸家の道を志す方向で進むのです。


大好きな旦那を失っても選んだ人生、他に方法は無かったのかと思うことも
有りますが、それくらい切迫した選択であったことは確かでしょう。



私は3年半前、もう医学的な方法では、助かる道はないと突き放されました。


その時は呆然とした私ですが、でも同時に強く思ったことが有りました。


この先、何十年生きても、それがただの徒労の人生となるのかも知れないと、
自分の性格を考えるとそれはあながち、有り得ることと。


今はボートに乗りちょっと先に落ちているであろう滝をめがけて、流れてい
く人生です。


こんな緊張した人生を与えられたことに、感謝は出来ないのかと。


何とか、岸の藁を掴みながらでも、流れに逆らおうと必死に生きる、その間に
やっておくべきことを、課題をクリアしようともがき続ける人生って、有りか
も知れないと。



今更ですが、人生に後悔しないこと、FM横浜の彼の言葉がこんなジジイの
脳裏に染み込んできました、感謝でした。


命のお尻を切られたことで出来たこと、それが、必死で生きることでした、
そして、それが存外楽しいことだと気づいたのでした。


しかし、この命を仕切られてやっと気づかんとする私の生き方は、小学生の頃の
夏休みの宿題を8月31日になって始めたあの頃と全然変わっていないことは確
かです(笑)。