水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

100日後に死ぬワニ

ツイッターで、100日前に始まった4コマ漫画
だそうです、ちょっと覗いて見ました。


100日後に死ぬことを想定したワニ君のほのぼの
とした日常を綴った4コマ漫画です。


やさしいワニ君、仕事も要領よくなく、何がしたいのか
と聞かれても答えは曖昧です。


ある日、横断歩道で轢かれそうになるヒヨコを助けます、
その時のワニ君の達成顔が実に良いのです。



そんな何気ない日々のまま100日目を迎えます、それが
昨日(20日)でした。


仲間で花見の計画して、20日がその日でした。でもワニ
君は現れません。心配して仲間が迎えに行きます。


ワニ君はまた、ヒヨコを助けようとして、今度は失敗した
のです。ヒヨコは助かりました、失敗したのはワニ君自身
でした。


ヒヨコを安全なところまで運んだあと、力尽きたのです。


最後は桜の景色で終わっているようです。



何でだろう、何でこの物語が若者にこんなにも受けている
のかと不思議に感じました。


何でもない日常の後に、事故で死ぬワニ君、その何処が
人気を博したのか、と。



私の勝手な解釈です。


若者達は、ワニ君の日常に、自分をオーバーラップさせて
いたのかと、デートの場面もあるのですがそれが実にギコチ
ないのです、その辺りも共感を呼んだと思います。


ヒヨコを助ける場面では、躊躇なく助ける態度が描かれて
います、善へ向かう勇気が半端ではないのです。


そして二度目のヒヨコを助ける場面で死ぬのです。


そして最後は、今の季節らしく桜が満開の絵、これも日本人
だなって、思わせられる、実に素朴な味わいを残すのです。



未来に希望や夢を持てない若者達が多いこの国、そんな
若者達も日々、現実を生きている、面白おかしく生きて
居ながらある日、将来はどうするのかと自問自答をしま
す。


ワニ君の日常は、そんな若者達の日常に重なって行くの
ですね。


そして死という、若者に対してあまり突き付けられない
テーマが、この100話の中に流れ続けます。


ワニ君死ぬんだよね、そうも思えないけど、どうやって
死ぬんだろうね、と。


そして思うのです。


死って何だろうと、私達もいつか死ぬんだよねと、あの
大震災でも沢山の人が死んだもの、でも、あまり引き寄
せて考えたことが無かったなあ、と。


何でもない100日間の物語が、今、若者達の心を捉え
てきた、人の命のはかなさ、そしてワニ君の潔さ、それ
らを重ねて行き、人生って何?って話し合う若者達が増
えたと、これは喝采です。