人生の退院
この二年で、三回の手術、何だろうなと思いながら
退院する度に思ったことがある、
それが「人生の退院」、入院する度に多分心は弱り
こんな発想が生まれるのか、情けないなと。
いつからか、いつの間にか私は私を生きていた、それを
くっきりと認識したのはあの幼稚園の面接だったろう。
5歳でした、それ以前は記憶にないのですから、
余程頭が悪いのかと思う。
自由が丘のトモエ学園、その幼稚園でした、入園するのに
園長先生の面接が有ったのです。
面接前に私は、ある絵を描いた、トモエ幼稚園の校庭に
置いてある客車を描いたのです。どんな風に描いたかは
覚えて居ないのですが、
多分クレヨンで、がさがさ描いたのだと思います。
ただその絵を観て園長先生が、こう言った。
君は絵が上手いんだね、と。
ほめ上手だった、上手いはずもないがその言葉に
母は喜んだと思う。
そして私も、誉められるって凄いエネルギーをくれるんだ
と思う。単純だ、絵が好きになった瞬間でした。
★ネットからです、残って居ましたトモエ学園の客車です、この中でお弁当を食べたり授業をしたりと、よく覚えては居ないのですが。
こうやって私の人生は始まりました、自己を自覚した初めての
瞬間から、始まったのです。
それから65年が過ぎました、園長先生、お空から観ていて
くれて居ますか、あなたの言葉をまともに受けた私は未だに
絵を描いて居ますよ(笑)
途中、何十年も遠ざかりましたが、今は舞い戻っていますよ。
でももうそろそろ、人生の退院をしたいと、時折心が弱った
時に思ってしまうのです、許されて下さい。
これ結構自然な心です、だからって死ぬのはまだまだです、
やること満載ですから(笑)
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