水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

安芸の助の夢(人生とはうたかたの夢のようなもの)

ラクハディオ・ハーン(小泉八雲)作だったと思います。


安芸の助という武士が、仲間と枝垂れ桜の下で酒盛り
をして、思わずうとうととした。


そのうたた寝はわずか5分くらいだったと


しかし安芸の助は壮大な旅に出る夢を見たのだ


ふと見上げると、荘厳な馬車に乗った一行が貴方を
迎えに来たのですと、安芸の助を馬車に案内した。


そして導かれるままに馬車に乗り、行きついた所は
大きな御殿だった、そこで安芸の助は妃と出逢い
結婚をしたのです。


子供も出来て、その御殿の生活は実に25年に及び
ます。そしてある日、その御殿でうたた寝をした
安芸の助は、はっと目を覚ますのでした。


☆友人の写真から以前に描いた枝垂れ桜、見ている内に、人生とはうたかたの夢と
思わせるような感覚に襲われました。



そこは見覚えのある枝垂れ桜の下でした、ふと見上げると
仲間の武士たちが酒盛りをしています。


目を覚ました安芸の助に一人の武士が、


おお、目を覚ましたか!、一杯飲まないかと誘うのです。


俺はどれくらい寝ていたんだと、問う安芸の助


そうだな、5分くらいかと、仲間の武士が応えました。


え!!、5分!!、そうかそうなのかと、安芸の助は
自分が夢の中で過ごした25年の話を始めるのです。


それを聞いていた一人の仲間が、そういえばお前の鼻の
中に、一匹の小さな虫のようなものが入っていったなあ
と、ほら、またそれが出てきているよ、と


安芸の助は、死骸となった小さな虫を手のひらに載せ
しみじみと眺め、それをそっと土に埋めたのでした。



ラフカディオ・ハーン作のこの物語(すみません、全部
記憶で書いています、かなり違うかも知れません、中心
の物語は外れてはいないと思います)


人生とは、うたかたの夢のようなもの、25年も、過ぎて見れば
水の上に浮かぶ泡のようだと。