水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

パートさんの涙  水彩画

新しいパートさん、まだお若い


面接の時、自分は病上がりであり、今でも
時折診察に行かねば成らないと


それでも、大丈夫でしょうかと


週三日くらい、働いていただくことにしました。



ある日、仕事をしながら涙をボタボタと垂らしている彼女
どうしたのかと声を掛けたのですが


転移が見つかったんです、と


私は、病とは聞いて居ましたが、それが癌であることは
知らなかったのです。


彼女はまだ30歳を迎えたばかりでした。



たった15名程のパートさん、明るく働いている彼女らは、
それぞれの人生を抱えている


子供のこと、親の介護のこと、ご主人のこと、そして、
ご自分の健康のこと、と


様々だ


☆以前の絵です、もうこんな季節が来ますね(^_^.)



私は、私が引き寄せているんだろうかと思う程に、病のパートさん
が集まっている


15人中、このパートさんで5人目なのです、お一人は
沖縄の方で、先日、故郷へ帰られました、東京で手術を
されて、寛解されて故郷の人となりました。



折角、雇っていただいたのに、これでは迷惑ばかりかけて
しまいますからと彼女は、退職を言い出したのでした。


転移はどこですか?と


肺ですと、言い掛けながらまたボタボタと流れ落ちる涙



私は、自分のことを少し伝えました、そしてこの職場には
あなたと同じような運命を抱えた人達が居ますよ、と


だから働ける時だけで良いですから、一緒に働きませんか?


一瞬、彼女の瞳が光ったような、そしてちょっと戻った笑顔


彼女は今も働いて居ます、そして来月には転移癌の手術を
受けます。