水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

たまには仕事

私共は、衣装(バレエ衣装・舞台衣装他)のクリーニングをお引き受けしております。完全手仕事で、時間と経験が必要なクリーニングです。


今日はその一旦である、衣装袖先のシミヌキを紹介します。


これは、ドンキホーテの男性衣裳の袖先です。


多くの袖先は、このような汚れを抱きます。汗とドーランと、外からは埃が付き、このような状態と成ります。これを落として行きます。


これは、脂を浮かせる前処理を施し、水性ガンで流した姿です。これだけでもだいぶ落ちて来ました。でも、いわゆる変色(酸化した汚れ)は残って居ます。これを、漂白して行きます。


漂白は、酸化漂白という方法です。ご家庭で言えば、ワイドハイター系ですね。この段階でも、完全では有りません。この漂白後も残っている変色は多分、汗から出た「鉄分」だと思います。いわゆる「錆び」です。


錆取りを行った状態です、だいたいこの辺でと思いました。完全に取り切れていない部分は多分、色素沈着という状態です。それを取りに行くと今度は生地が荒れて来ます。


シミヌキは追いすぎないこと、この言葉は最初にシミヌキを教えていただいた先生の言葉でした。


少しでも、お客様の為にと追い過ぎた結果は、私の失敗の歴史でもあります。ある程度で手を止める、絵で言えばやめ時を知る、そんな感じでしょうか。



失礼しました、真面目に仕事もしていますよ、という言い訳のような記事だったかも知れません(笑)


ここまでお読み下さり、ありがとうございました。