水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

有りそうで無い 幸せの形

パートさんが退職し、四国に旅立ちます。


お別れです、ありがとうございましたと。


余程のことがない限りもう、お逢いすることはないのだろうと。


何故か、良かったなあと、彼女の日々のことは時折耳にしていて
四国の故郷に帰ることを、誰もがおめでとうと祝福したのでした。



四国に帰る、それもご主人と一緒なのです。


もともと彼女等ご夫婦は、幼馴染で、四国の高校から東京に就職
して、それも彼女も彼氏も、同じ銀行に入行したのです。


二人の幼馴染は、その後結婚されました。



子供が出来て彼女は銀行を寿退社して、しばし、主婦となったのでした。


そして、子供も大きくなって彼女は仕事を探し始めたのでした、そして
ご縁を得たのが、私共でした。


それから10数年過ぎ、ご主人も銀行を定年退職したのです。



話し合っておられたのでしょう、お互いがそういう年齢になったら故郷
に帰ろうと決めておられたのです。


★以前に描いた、故郷の田んぼの風景です。四国にもこんあ風景があるだろうなと。



何というご夫婦、生れた故郷でご縁を得て、高校も会社も同じで、
仕事を卒業したら、故郷に戻ろうなと、そんな素朴なことを実現
させたのです、これって物凄いことだと感動すらしました。


お二人の実家は、数キロ離れた所だそうです。そのやや間に古い家を
買ったとおっしゃっていました。東京の10分のⅠ、いやもっともっと
安いのですよ。



パートさんと、忘年会などで話をすることが有りました。


私は肉が好きなんですが主人は魚派で、家では肉を料理したことは
有りませんって。


でも、そのお話をされている時の笑顔を私は忘れることは有りません。


それが彼女にとって、ごくごく普通のことで当たり前だったのです。


そして彼女は言いました、肉は「外で」食べますよって(笑)



幼馴染が東京で就職し、そして結婚された。そして歳を重ねて、故郷に
二人で帰ったと、ただそれだけのことなのですが。


このただそれだけのことが、何と稀なことかと、何処を探しても見つか
らないほどのことなのです。


改めて、おめでとうと、そして幸せの上に益々お幸せをと、祈らずには
居られませんでした。