水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

死に涯は何処に

NHK大河ドラマ「麒麟が来る」から・・・、


美野の斎藤道三とその息子高政との戦争が始まろうとしている。


その美野の配下達が、どちらに付くか、それが物語の主筋
そこに、配下の者達の「死に涯」が現れるのです。


誰々の為に死ぬ、それは今の時代とは違う価値観でしょう。


息子高政に付けば勝てるだろうし、家族や部下たちの未来
も安泰だろうと。


★モックンの斎藤道三、はまり役だと思いました。



でも、それは出来ぬのだと、光秀の叔父が吠えたのです。


そして叔父は道三の軍に参加して行きます、死ぬつもり
なのです。


そして主人公の光秀も、最後の決断をします、道三の軍に
参加するのです。



常に「死ぬ」ことが、人生の対となっていた戦国時代の
武士達、どうやって死ぬのか、その死に意味はあるのか
と問い続ける彼らは、むしろ爽やかなのです。



必ず私達は死ぬ、これは今も変わりません、ちょっと長生き
出来るようになっただけです。


それが、常に身近であった時代と、そんなこと微塵も考えずに
ある程度の年齢まで生きてしまう、この違いは重要だと
思います。


現代に置いて、死に涯を求め生きる人は居ないとは言いません
が、それは仰天の星のごとくでしょう。


しかし、心の奥底で私達はこの「問い」と、戦っていると感じます。


中島みゆきの歌、みんな何処へ行ったと、去って行って
しまった仲間達への哀歌が有ります。



死に涯、これは特別な行為の向こうにあることではないのでしょう。


常に今の先にそれはある、正直に真摯に生きるその先にある
そう感じさせられたドラマでした。