水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

京都の旧友から

久しぶりの連絡が有りました。


彼とは、私が21歳、彼が20歳の時、


ある学園の厨房で一緒だった。


それから1年後、私は東京へ、彼は京都の西陣へ帰っていった。


彼の実家は、西陣で、着物の縦糸と横糸を駆使して
模様を作る仕事をしていた。


西陣で出来る着物や帯は、全部流れ作業、それぞれの
家が、それぞれの部門を引き受けていて、一件でも
足りないと、着物は出来上がらないと、彼は教えて
くれた。


★三年坂辺り、彼を訪ねて京都に行ったとき、そこは雨でした(以前に掲載)。



あれから50年、彼は今、新田町という所で、古伊万里の
店を開いている。


新田町は、そういう骨董商が集まった街、その街はこの日本
より、外国で有名なのです。



もう駄目かも知れないと、彼は綴っていた。


全くお客が来ない


それはそうだろう、外国から誰も来ていないのだから



彼は頑張り屋、きっとこの未曽有の困難も乗り切るだろう、
いや、乗り切って欲しいと願った。



あの頃、あのどうしようも無い職場で、私は彼が居なかったら
職場を飛び出していただろう。


彼には感謝しかない。