かつ丼 大もり!!
思い出したので、書いておきます、ただの
蕎麦屋の人間模様です。
前の会社時代、ですからもう30年以上前です。
会社の近くに増田屋というお蕎麦屋さんが有り
お昼にはかなり頻繁に行っていました。
昼は女将が厨房と店の配膳と、どうやって料理を
作っているんだろうと思う程でした。
旦那は出前一本、店が忙しくてもぼーっとして
居ます、まあそれはそれで、主題では有りません。
私の前に座った客、かつ丼を頼みました。
かつ丼一丁!!と女将、誰かに言うように厨房に
向かって叫ぶのです。厨房には誰も居ません(笑)
叫びながら厨房へ入って行きます、そうしたら、
その後ろ姿に向かってそのお客が、
ああ、おおもりね、と
そうしたら、おおもり一丁と、厨房の中で女将
の声が・・・、
私はこれはやばい、おおもり、出来てきちゃうぞと
お客は多分、かつ丼の大盛を頼んだのだろう
何で俺はこんなに気を使っているんだ!!なんて
ことを考えていたら、
案の定、はいお待ちどう様、かつ丼と大もりね
と、どんと置いてさっさと戻るおかみさん。
お客はどうかと、私は観ていました。
え~、大もりって、かつ丼の大盛なんだけどなあ
と、物凄く小さな声、でも私には聞こえて居ました。
う~ん、どうしようと言いながら、厨房の方をチラッと
見たお客、直ぐに顔を戻して、黙々と食べ始めました。
私は思いました、良い人だなあって、こういう人ばかり
だったら、世の中争いはないよなと、妙に納得したの
ですが、
やっぱり一言言おうよお客さんって、やきもきした
私でした。
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