水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

ロマンチックな人 それは人間の原点なのか 水彩画

どうやらこれ、私のことらしい


あなたはロマンチックな人ですね、驚きました!!って


何でだろう、少しも誉め言葉ではないこの表現
には全然馴染めない


そして何で、何を驚いたのかと
ボソボソと話し始めたのです。



ちなみに辞書で調べると、以下のような意味です。


「ロマンチスト」とは「夢や空想を好む人」のこと
「ロマンチスト」とは主に夢や空想を好む人という意味で使われます。時には夢や空想に夢中になっていることから、現実離れしている人や浮世離れしている人のように解釈されることもあります。


これ、全然誉め言葉じゃないです。


☆たまにはロマンチックな絵を、なんて(笑)



私はカッコ良く言うと、50歳で起業し以来23年
零細企業の親父をやって来ました。


その間18年間は赤字で、私の仕事の殆どは資金繰りに
明け暮れたような生活です。


カッコ悪く言えば、いつもお金だけを求めている
仕様も無い親父です。


そしてやっと日の目が見えたと思ったら今度は余命を
告げられるような病の宣告でした、それからは
病との長い付き合いが始まった、そんな親父です。



この人生のいったい何処がロマンチックなんだと、怒って
いたのですが、でもこの人、そんな私の歴史なんかは
一つも知らない訳です。


それでも尚彼は私を、ロマンチックな人と言うのです。


現実のまっただ中でもがいて来た私何処を撮っても、
ロマンのかけらもないのですが・・・・、



野菜党さん、これ誉め言葉なんですよと
言い訳を始めた彼、


ロマンチストが誉め言葉?、何処があ~~と
心の中で唸っていたのですが


彼は言いました、そんなあなたが好きなんですよって、


それこそ、大変ロマンチックな言葉を発したのでした。
彼こそロマンチックだと、思った私、


ロマンチックとは、現実離れした、夢を追う人生と、
あまり良くない意味に使われますが、そうでは
ないと僕は思うのです、と


僕?、久しぶりに聞いた、僕!!、面白いと思いました。


そうか彼のロマンチック性が、私と言うアホに引き出されて
いたのかと、


貴方を観ていると、人生も捨てたものではないと思ったから
それが嬉しかったんですよ、


適当な言葉が見つからずごめんなさい!!、
貴方を観ていてロマンチックな風景に出会った
ような、そんな風に思ったんですよと。


なんだ、そうだったのか、ちょっとがっかりした
ような首の後ろが痒くなったような、不思議な
感じに襲われた私でした。



ロマンチックな人、私の心の中で叫び続けている、何かが
言ったのです。


50歳で起業したのもお前は、それを変えたいからだったろう
、現実離れした生き方を変えたかったからだろう!!


全然変わって居ないじゃん、何だったんだこの23年は
と、自分を殴り続けていたのです。



私の前で、僕と名のった彼、思わず笑ってしまったのですが、
彼が私に観たものは何だったのか、それは分からない


彼は中堅のクリーニング業者で、経営者、ロマンチックの
微塵も感じさせないのに、


何故か話をしている内に、彼のロマンが弾け始めたと
私は感じたのです。


魅力的だと思いました、う~ん、ロマンこそ人間の原点なのかと、


やっと私は、自己肯定が出来始めたと、ほんのちょっと
思えた初夏の夕でした。