水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

きっかけは ふとしたこと

彼に感謝!!と、たった一人残ってくれた
職人さんの笑顔のことを書きました。



この文書の中、20年間挨拶もしなかったと書きました。


そして今は、仕事の技術論も交わすほどになったと、いったい
そのきっかけは何だったのかと、質問も来ましたので



あれは5年くらいまえ、シミヌキ溶剤のビンがいつも、
彼が使ったあとに台の上に放置?されて
いたのです。


そのビンを置くところは、少し上にあり、いつもそこに整列している
のです、でも、それを元に戻していない、なんでだろうと
ずっと思って居ました。


毎日、挨拶も出来ていない彼、ビンを戻して居ない彼、何故なんだと
問い詰めれば、亀裂は増すばかりです。でもこれは常識で、
やはりちゃんと戻す様に言わねばならないなと


思ったのですが・・・・、


ある日まじまじと、彼のシミヌキする風景を眺めたのです、彼は身長が
そんなに高くはない、私が170センチくらい、それより15センチ
くらいは低いでしょう。


後ろからじっと見て居ましたらあることに気付きました、溶剤のビン
を戻す位置が、彼にとっては高いのです、彼の顔の位置くらいかと、
ああ、そうかって思いました。


彼にとってその位置は、タンスの上に戻すような感覚だったろうと、
もともときっちりとした彼、でも忙しさの中、ついついそのビン
を台の上に置いていたのだろうと想像しました。



私は、100円ショップに向かいました、そこにありました、丁度
溶剤ビンを置ける程の横長の箱が、う~ん良いではないかと
これなら溶剤ビンが横に5本くらい並べられます。


早速それを購入して、朝一番に、その箱に溶剤ビンを置いて、シミヌキ
台の上の片隅に置いたのです。


それは今もそのまま置いてあります、使い勝手が良いのでしょう、
彼はきっちりとその管理もしています。


☆こんな木箱です、幅5センチくらいで、丁度よいのです・・・、
100円ですよ、100円で物事が解決って、安いです(笑)



その横長の箱の存在に彼は、すぐに気づいたのでしょう、
そして彼がどう思ったのかは分かりませんが、


たった一つ変わったことが有りました、それが、ほんの
少しの、私に向ける笑顔だったのです。


本当に笑顔って、心を癒します、20年間無口で挨拶も
出来なかった彼の笑顔は、私には最高のプレゼント
だったのでした。


私は何故か涙だったのです、嬉しいって(*^_^*)



それから醸し出す雰囲気は変化して来ました、この人、単なる
いじわるな経営者じゃないんだと思われたのか、それは
分かりませんが(笑)


その箱、今はもう三代目くらいですか、本当にちょっとした
ことが、こんなシフトをもたらせるなんてと
今も驚いている私です。


どうしたらこのややっこしいことを解決出来るんだろうと頭を
しぼる、絞って絞って、益々奈落に落ちて行くってこと
沢山有りますね。


でも、解決って、素朴なところにあるのかも知れません、
そんなことを気付かせて貰った出来事だったと


なんで、ビンを元に戻さないんですか!!!って、怒らなくて
良かったなあ、って(*^_^*)