水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

おやじ達の哀歌

以下はFM横浜の投稿です。


京急線の中で、ある高校生がめまいで倒れた、一瞬の後直ぐに起き上ったのだが、周りの人達の心配そうな感じを受けて、彼は、居ずまいを正して言いました。


すみません、部活とテストで寝て居なくて・・・・・・、ごめんなさい、もう、大丈夫です、と。



そうすると、それを見聞きしていた、周り中のおやじ達から次々と声が掛かったのです。


頑張れ!!、俺は資料作りで三日も寝ていないから!!


頑張れ!!、俺はもうすぐ左遷だが関係ない!!、頑張っているぞ


頑張れ!!、女房が居なくなって一か月、でも頑張っているから・・・、寝るとこないなら俺んちに来て寝ても良いぞ!!




私はこの掛けられた言葉を聞きながら、おやじ達の「哀歌」を感じたのです。


倒れて直ぐに起き上った高校生を自分のことのように心配し、思わず声を掛けたおやじ達、これは、高校生に声を掛けながら実は、自分を鼓舞していたと感じるのです。


それはまさに、おやじ達の哀歌のようです、優しさに満ち溢れたその哀歌は、高校生にしっかりと届いたことでしょう。



大丈夫か!!、俺も頑張っているって、実は高校生には何の関係もないこと、でも、思わず飛び交った言葉達に、何とも言えない優しさを感じたのは、投稿者だけでは無かったでしょう。


人生という長い長い旅路の途中、誰もが、思うように運ばない人生に悲哀する、でも同じように苦しむ姿を見た時、思わずその姿に己を映しながら発せられた言葉達に、その車内が何とも言えず温かくなったのでした。


おやじ達の哀歌、おやじ達は呑んだくれているだけでは無いぞ!!と、私はエールを送りました。