花が枯れるように
ちょっと前の話です。
毎月駐車場代金を納めに伺うお宅、いつも穏やかな雰囲気をくれるおばあちゃま、いつの間にかそのおばあちゃまに逢えるのが楽しみになって居ました。
月に一度のデート気分でした。
ある日いつものようにお宅に伺うと、まさにお出かけの時でした。
どちらへ?と私
この歳になって、行くところは病院しかありませんよと、笑顔のジョークをくれたおばあちゃま、心なしか、不安がよぎりました。
★コスモス、季節外れですみません、花の絵って少ないなと思いました。
それから間もなくでした、駐車場代金を支払いに伺った時、娘さんがいらしたのです。そして駐車場の閉鎖と、家の建て替えを伝えられました。
あの~、おばあちゃまは?と、私。
母は、先日他界しました、と。
やすらかに逝かれたのですかと、私は余計なことも聞きました。そして、おばあちゃまが、どんなに私の心を和ませてくれたかを、お伝えしました。
そうだったんですか、ええ、やすらかでしたよ、もう歳でしたので、枯れるように逝きました。
ちいちゃなちいちゃなおばあちゃま、でも一輪の花のような風情のおばあちゃま、その花が枯れるように逝かれたのかと、私は心の中であの笑顔を思い起こして居ました。
ありがとう、おばあちゃま、ありがとう、と
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