水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

誰にでも起き得る、アクセルとブレーキの踏み間違い

前回の投稿で義兄の、表題が原因の事故を書きました。しかし義兄はあくまでも俺は間違えては居ないと主張したのです、それは義兄のプライドと思いました。


当時のアウディはアクセルとブレーキがかなり近くにあり、間違える可能性が高かったのですが、それは何の慰めにも成りませんでした。


何よりも良かったのは、人身事故が無かったことでした。



それはさて置き、もう一つの印象的な事故のことを書かせていただきます。これもお若い、それも運転ベテランが起こした事故です。


その事故は、会社の斜め前にあるガソリンスタンドの店長が起こしました。会社の社長の車をいつも店長は預かり、ガソリンを入れて整備をして、社長の車庫に戻し、鍵を会社に届けに来るのです。


ある日の雨の午後、真っ青な顔をした店長が会社に現れました、ただごとではないと思いつつ・・・・、


私  どうしました、真っ青ですよ


店長 あわわ!!アワワ!!あわわ!!


と、私が何を聞いても、口を開けたまま、ロレツも回らずに居ました。


私は、落ち着くのを待ちました、店長自身に怪我などはなく、精神的な何かだろうと思ったからです。


椅子に座って貰い、しばらくすると落ち着いて来ました。でも、時折、何かを思いだすのか、又何かを知らせなければと焦り、また「あわわ」が始まりました。


小一時間過ぎましたか、やっと話が出来るようになり、改めてどうしたのかを聞いたのです。そうしたら・・・・、あわわの訳が分かったのです。


社長の車をいつもの通り、ガソリンを入れて整備をして、車庫にバックで納めようとしたのです。慣れて居ましたので、それが油断を生んだのかも知れません。


バックで入れようとしたら、何故か加速が始まり、ブレーキを掛けたのですが更に加速し、車庫の後ろの壁を破ってしまったのです。


”補足します、その車庫は社長の車専用で、兄の三階建ての家の一階にありました。その車庫の後ろ側は、倉庫になっていて、車庫の後ろの壁はベニヤ板で出来た簡易性のものでした、そして倉庫は一段下がっていました、車庫より50センチくらい低い設計でした”


車はバックでその後ろの壁を突き破り、そのまま倉庫に後ろから落ちたのでした。どういう力が加わったのか、これは何かの偶然か、私はその光景を見て、実は笑ってしまったのです。

☆この駒の、金と金の間の「後姿の駒」が、千立ちの 姿です。後が何も書かれて居ない駒ですので、これは王将ですね。車はまさに、この姿で倉庫に逆さ立ちしていたのです。



車はいわゆる将棋で言う、千立ち(知りませんよね普通は、将棋の駒を振ると、千に一つの確率で起こる形)の姿で、倉庫に立ちあがっていたのです。そしてその姿のまま微動だにしませんでした。


私が笑ってしまったもう一つの原因は、店長はこの体制から運転席のドアを開けて、落ちたのか飛び降りたのか、どうやって降りたんだと、と想像したからです。運転席から下までは相当高いですから。


これも店長が無事だったから話せることで、怪我でもしていたら話せません。この知らせを聞き、会社のメンバー達が見物に来ました、それぞれの感想は有ったでしょうが、敢えて聞いてはおりません。


残念だったのは、店長が自らスタンドを退職をされたことでした。余りの間違えの事故で、取り返しのつかないことをしてしまったと、会社に改めて謝りに来ました。


車は保険が効きますし破ったボードも大したことは有りません、でも、店長の精神的な落ち込みは、いかほどのものだったかは、想像出来ました。


話が長くなりましたので、この辺にします。



誰にでも、アクセルとブレーキを踏み違える可能性は有ります。ぽこにゃんさんはマスコミの印象操作に気を付けよと書かれて居ます、全くそうだと思います。


しかし、千立ちは凄かったです、今のように直ぐに写真が撮れる時代では無かったので、残念ですが、でも店長の名誉の為に、記録が残らないのも良かったかとも思いました。


私は高齢者、しかしまだまだ生活の為と、会社の為と、お客様の為に運転を続けます。病がどう進展するかも有りますが、そんな沢山の何かを抱えながら、気をつけて運転を続けて参ります。


失礼しました。