薄紙を剥ぐように
自転車操業とはこの事だと、見本のような月日が流れています。
クリーニングは、他の商売も同じでしょうか、2月、8月は、閉めた方がよいくらい、お客様は来ません、何故なら、洗うものがないからです。
そんなこの時期、完全自転車操業で過ぎんとしていますが、笑われるかも知れませんが、今年はお祝いをしたいくらいなのです。
☆今の、工場風景です。
何せ、創業以来初めて、お金を借りないで過ごせそうなのです。給料を払い、仕入れ代を払い、もろもろの光熱費、家賃、等々を払える算段が付きました。
今年は、やっと垣間見えるお日様に向かい、面白く成りそうです。創業して丁度20年、幸せの女神の微笑みをほんの少し感じられそうです。
21年前に廃業した会社のクリーニング職人さんを引き受けた新会社でした、職人さんだけで12人おりました。
アイロンを持ち、品物が来るのを待つだけの職人さん達、しかし一方、稼ぎ手の宅配メンバーは、ネズミが難破船から逃げ出すように、お客様を持って殆どが去っていきました。
何という現実、私の会社スタートは、こんな姿だったのでした。思い出すだけで、震えが今でも走るのです。
あれから20年、何処でどう繋いで来られたのか、今また、あの言葉を思い出しています。
社長が諦めなければ会社は潰れない、と、打つ手は無限にあるのだと
三年くらい前から、ほんの少しずつ出始めた利益ですが、過剰なマイナスが続いてきた会社の資金回転は厳しく、黒字が出ても(出る前からも)、オフの時期に私は、資金繰りで駆け回るのが仕事だったのです。
しかし、今年は、その資金繰りというマイナス作業をやらなくてよいのです。これが、私に取っては何よりのプレゼント、病も治らんとするような贈り物なのです。
飛行場から飛べずにいたボロ飛行機は、やっと、大空へ向かえるのです。こんな喜びは有りません(笑)
まさに、薄紙を剥ぐように・・・ですが、良くなるとはこんなにも遅いのかと。潰れる時は、あっという間なのに、と。
でも空中分解しないかな、ちょっと、いやもっと、ちゃんと、あちこちの整備は必要だなと、機械達に油を注し始めた早春でした。
失礼しました。
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