水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

だから俺は死ぬのが嫌じゃないんだ

昨日は兄と呑みました。


三つ年上の兄は75歳と成ります。


私より、数年前に兄は癌と成りました、それもかなり末期の診断でした。


私と同じ病、兄弟で同じ病になったのです、そして選んだ病院も同じで
した。


何故かなあ、私がこの病院を選んだのはただ、自分がここで生まれたか
らですが、兄の動機は知りませんし、聞きません。


70過ぎた兄弟が同じ病となり、本当に仲良くは無かった兄弟が、時折
出かけるようになったのです。


同病相哀れむ、でも無いかなあ・・・、私が治療に専念していると兄は、
お前、そんなに長生きしてどうするんだ!!と、ジョークを飛ばします。


★以前に描いた、夜雨の武蔵小杉です。



スナックのカウンターで、ふとこんな言葉が出ました。


お前、誰に一番感謝している?と兄


う~んと考えていると兄が、


決まっているだろう、かみさんしか居ないだろうが、と。



実は私もそう思って、そう言おうと思っていたのですが、ちょっと
恥ずかしくて言えなかったのでした。


決まっているだろう、かみさんなんだよ、それ以外に居ないんだよって


自分のようなものと良くここまで連れ添ってくれた、


これは奇跡だぜ、お前



俺はそう長くはない、だから今の所カミさんより先に逝けるだろう


それがまた、何より大事なんだよ


多分、それがかみさんを広い世界に誘うからなあ、自由とも言うのかな


だから俺は死ぬのが嫌じゃないんだよ、一番感謝しているかみさんだか
らな。



ふ~んと、何故か私は腑に落ちる想いだった。


兄は昔から変わった人だった、でもこの言葉には、真実を見た想いがしました。