水彩画 徒然なるままに

自然の光と影を求めて、水彩画を描き始めました、そして懐かしい思い出もと思いました。しかし、ただの自己満足です、興味のある方はどうぞ

言葉は消しゴムでは消せない

昔昔、ある青年の集まりで、その日は全員で写真を撮る日
でした。


日々ある目的の為に頑張ってきた仲間達、それもようやく
目途がつき、お疲れ様と写真でも撮りましょうとなったの
でした。


全員が揃い、さあ撮りましょうとなった時、ドアが空き、
息を切らせながら入って来た彼が、その全員写真に入ろう
としたのです。


みんな唖然としながらも、仕方がないと思っている、そんな
空気の中私は彼に言いました。


〇〇さん、写真だけ撮りに来たのですか、と


★雪の降る街を~、昨年末に描いたものです。


この言葉の裏には、みんなは仕事も忙しい中、時折家族から
何か言われながらも、時間を割いてこのイベントを成功させ
たいという気持ちで、一生懸命やってきたのです、と。


〇〇さんは、やはり仕事も忙しい、どうしても抜けられない
と、これまで一日も参加しませんでした。それはそれで仕方
がないと多分みんなも思っている中・・・・、


苦労の証である「全員写真」に、彼の明るい顔が同居するこ
とに、妙に誰もが苛立ったのでした。


でもなあ、今から思い出せば自分の「小さい小さい心」と向かい合う
のです、良いじゃないか写真くらいって。


結局彼は、写真の人と成りました。



帰りがけ、余程私の言葉が気になったのでしょう、こう言葉を
私に浴びせて来ました。


野菜党さん、言葉は消しゴムでは消せない!!ですよ、って。



彼、どうしているかなあ、もう逢えないのかなあ、彼の今の姿
を、写真だけでも見たいと思った年末でした。